
前回は、男性の年収と成婚のリアルな関係性について紐解きました。続いて今回焦点を当てるのは、「女性の年収」です。
| ⓘ 本レポートのデータについて 本レポートは、IBJ結婚相談所ネットワーク内で活動した会員のうち、成婚退会者と退会者(成婚なし)の活動データに基づいています。なお「成婚」とは、結婚相談所において交際・プロポーズを経てお互いに結婚の意思を固めた婚約状態を指します。 |
婚活の現場において、「女性は年収が高すぎると、男性のプライドを傷つけてしまい敬遠されるのではないか」と不安を抱く方は少なくありません。キャリアを築いてきた女性ほど、自分の経済力をどうアピールすべきか、あるいは隠すべきか迷うこともあるでしょう。
しかし、最新のデータは、そのような不安がもはや「過去の遺物」であることを明確に示しています。
「共働きがスタンダードである」という現代の価値観を後押しする、婚活市場の新しい常識をデータから読み解きます。
稼ぐ女性は不利にならない。女性の年収と成婚率の相関
「男性は自分より稼ぐ女性を避ける」という仮説は本当なのでしょうか。女性の年収帯別に成婚率を見ると、その答えは明確です。

「経済的な依存」から「自立」へのシフト
このグラフが示す通り、現代の婚活市場において、女性の年収の高さが成婚の妨げになることはありません。むしろ、どの年収帯でも成婚率はおおむね30%台後半〜40%台前半に収まり、年収による大きな差は見られません。経済的な自立はネガティブな要素として働くどころか、むしろポジティブに受け入れられていることがわかります。
共働きが当たり前となった今、男性もパートナーに対して「経済的な依存」ではなく、共に生活を支え合える「自立」を求めている合理的なシフトが見て取れます。
目指すは「世帯年収1000万超え」。パワーカップルの世帯年収分布
女性の収入が成婚においてネガティブに働かないのであれば、結婚後のライフスタイルはどう変化するのでしょうか。ここで重要になるのが、個人の年収ではなく、夫婦合算の「世帯年収」という考え方です。さらに過去のデータと比較すると、成婚カップルの経済力が年々底上げされていることが見えてきます。

二人で築く豊かな結婚生活が、年々“標準”に
夫婦の収入を合わせて「世帯年収1000万円以上」を実現する層は81.8%。さらに、中間ゾーン(1000〜1599万円)は2017年の57.7%から2025年は63.5%へと厚みを増し、ボリュームゾーンの厚みが増しながら全体が底上げされているのが特徴です。
エリア別では、世帯年収1000万円以上の割合は東京で90.4%、東京外で78.0%。いずれのエリアでも経済的に豊かなパートナーシップが、新しい夫婦像として広がっています。
隠すなんてもったいない。「年収非公開」がもたらす機会損失
さらに、今回のデータ分析において注目すべきは「年収の公開フラグ」の存在です。婚活市場において、女性は自身の年収を「非公開」に設定することも可能です。
「高収入をあえて非公開にする」ことで、男性から敬遠されるのを防ぐという防衛策もありました。しかし、データはそれがもはや逆効果であることを示しています。

強力な武器(稼ぐ力)を堂々とアピールする
「稼ぐ女性ほど不利にならない」という新常識が確立されている現在、年収を非公開にすることは、むしろマイナスに働く可能性があります。
「世帯年収1000万超え」の豊かな生活を共に築きたいと考える男性とのマッチングにおいて、自身の強力な武器を隠してしまうのは、大きな機会損失になり得るのです。
女性が自身の稼ぐ力を堂々とアピールすることが、成婚への新たな近道となっています。
| 本レポートのデータ概要と前提条件 ●データの前提:本レポートのデータはすべて「結婚相談所」における活動実績に基づいています。記事内に登場する「お見合い」「交際数」などの用語は、結婚相談所特有の活動プロセスを指します。 ●調査主体:株式会社IBJ (IBJ結婚みらい研究所) ●調査対象:IBJ結婚相談所ネットワークにおいて活動し、成婚した会員19,112名の活動データ ●対象期間:2025年1月1日~12月31日(2025年版データとしての対象期間) |