
「夫が年上、妻が年下」――。長らく日本の結婚における“当たり前”とされてきたこの構図に、いま明確な変化が起きています。
成婚カップル9,394組のデータを分析すると、平均年齢差は2017年の4.23歳から2025年には2.77歳へと、8年間で約1.5歳縮まりました。
今回のレポートでは、年代別・婚姻歴別・地域別の年齢差データから、現代の結婚における新しい“パートナー像”を紐解きます。
※本レポートのデータは、結婚相談所の成婚実績(お見合い・交際等)に基づいています。※外成婚は含みません(結婚相談所以外で知り合った方と交際し成婚退会するケース)
8年間で年齢差は約1.5歳縮小。「同年代婚」が新たな標準に
まずは、成婚カップルの平均年齢差が、過去8年間でどのように変化してきたかを見てみましょう。

「夫が2〜3歳年上」が標準的な姿に
2025年の成婚カップル9,394組を分析した結果、年齢差の平均は2.77歳となりました。2017年(2,444組)の平均4.23歳と比較すると、平均で約1.46歳の減少です。
「夫が2〜3歳年上」が成婚カップルの標準的な姿となり、大きな年齢差で結ばれるケースは明確に減少しています。同世代でパートナーを選ぶ動きは、もはや一部の傾向ではなく、結婚相談所における新しい“当たり前”になりつつあります。
40代以上で大幅縮小。「年の差婚」は明確に減少
では、年代別に見るとどのような変化が起きているのでしょうか。年代別の平均年齢差を、2017年・2021年・2025年の3時点で比較しました。

シニア層ほど顕著な「年の差婚」からの脱却
年代別に2017年と2025年を比較すると、40代以上の年代で年齢差の大幅な減少が確認されました。50代では平均7.66歳→3.57歳(-4.09歳)、60代以上では8.33歳→3.06歳(-5.27歳)と、いずれも顕著な変化が見られます。
一方、20代と30代では大きな変化は見られず、もともと同年代婚が中心であった傾向が継続しています。シニア層ほど「ひと回り以上の年下」を選ぶ傾向は薄れ、より価値観や生活スタイルが近い世代を選ぶ動きが広がっていることがうかがえます。
年齢差縮小の背景にある「共働き化」
年齢差が縮まっている背景には、共働き化があります。記事5の分析でも、夫が一人で高年収を稼ぐカップルが減り、夫婦で世帯年収を作るスタイルが増えていることが明らかに。妻も稼ぐ時代だからこそ、「夫が年上=安定」という条件は重要ではなくなっているのです。
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約4組に1組以上が「同年齢」「妻年上」。広がる“同類婚”
年齢差の方向性に着目すると、もう一つの大きな変化が見えてきます。「夫が年上」が当たり前ではなくなり、「同年齢」「妻年上」のカップルが着実に増えているのです。

年齢にとらわれない、価値観重視のパートナー選び
2017年から2025年にかけて、「夫年上」の割合は82.6%から72.2%へと約10ポイント減少しました。一方で「同年齢」は8.3%→11.1%、「妻年上」は9.1%→16.8%と、いずれも着実に増加しています。
依然として「夫年上」が多数派ではあるものの、約4組に1組以上(27.8%)が「同年齢」または「妻年上」で成婚しており、2017年の17.4%から8年間で約1.6倍に拡大しました。「男性が年上であるべき」という従来の意識が薄れ、同類婚(年齢・属性などが近い者同士の結婚)が浸透しつつあることを示しています。
さらに婚姻歴別に見ても、初婚カップルの平均年齢差は2.66歳、再婚を含むカップルでも3.49歳と、いずれも3歳差以内に収まっています。エリア別では、東京都の平均年齢差は2.65歳、東京都以外は2.81歳と、その差はわずか0.16歳。年齢差が縮まる傾向は、婚姻歴や居住地を問わず全国的に広がっていると言えるでしょう。
| 本レポートのデータ概要と前提条件 ●データの前提:本レポートのデータはすべて「結婚相談所」における成婚実績に基づいています。記事内に登場する「お見合い」「交際」などの用語は、結婚相談所特有の活動プロセスを指します。 ●調査主体:株式会社IBJ (IBJ結婚みらい研究所) ●調査対象:IBJ結婚相談所ネットワークにおいて成婚退会したカップル ●対象件数:2025年 9,394組 / 2021年 5,050組 / 2017年 2,444組 ●年齢差定義:夫の年齢 − 妻の年齢(プラス=夫が年上) ※外成婚は含みません(結婚相談所以外で知り合った方と交際し成婚退会するケース) |